【現地での滞在経験から】インドネシア人の性質・特性とは

2022年までの3年間、主人の海外赴任に同行しジャカルタに在住していました。

日本人から見たインドネシア人の性質や特性について、3つにまとめてみました。

・おおらかで謙虚

・時間感覚はゆるめ、勤務態度もゆるめ

・宗教的価値観を大切にする特性

体験談をまじえながらご紹介していきます。

《プロフィール | 笹島ちはや》

主人の海外赴任に子ども2人と同行。2022年までの3年間、ジャカルタに在住。在住中にインドネシア語を学び、インドネシア語技能検定C級合格。本帰国後復職するも、インドネシアの魅力を伝えたく発信者となるためWebライターとして活動開始。現在自身のWebサイト立ち上げに奮闘中のワーキングママ。

おおらかで謙虚

南緯6度の南国、インドネシア。

常夏の気候の影響なのか、在住中出会ったインドネシア人は、おおらかで笑顔の絶えない優しい人ばかりでした。

小さいことは気にしませんので、屋台でおつりがなかったら、代わりにあめ玉を渡されることもありました。

そんなインドネシア人を象徴するかのようなインドネシア語が、「Tidak apa-apa」です。

「ティダアパアパ」と読みます。

「大丈夫、大丈夫~」「全然問題ないよ~」というように日常的に耳にする言葉です。

ビーチサンダルでひょいと高い木にも登りますし、車がひっきりなしに行き交う4車線道路の真ん中を、平然と歩いて横切ります。

お店に在庫がなくて「品切れです~」と言われたことは何度もあります。

クレームはこないのでしょう。無かったら仕方ないと思うインドネシア人。

本当におおらかです。

時間感覚はゆるめ、勤務態度もゆるめ

ただ、インドネシア人の「Tidak apa-apa」は間に受けてはいけない面もあります。

実際にあったのは、「納期が守られない」「約束の日までに返事がこない」ということです。

ジャカルタには仕立屋がたくさんあり、値段も安いので、気に入った布を自分で用意し、服や小物を仕立ててもらうことができます。

しかし、この納期がなかなか守られないのです。

「来週までにできる?」「Tidak apa-apa(大丈夫よ~)」というやりとりをしても、

できていない、ということはよくある話です。

できないかもしれないけど、「大丈夫」と言ってしまう性質なのです。

インドネシア人と仕事をするときには、十分お気をつけください。

簡単に「Tidak apa-apa(大丈夫よ~)」と言ってしまうインドネシア人ですが、性質としては謙虚な人が多いです。この謙虚さは日本人と似ています。

また、謙虚ではない人を好まない部分も似ていると思います。

いただきものをしたらお返しをしたり、お願い事は丁寧に伝えたり、インドネシア人の性質は、日本人にとっては付き合いやすいものです。

「できない」と断りたくない、相手に嫌な思いをさせたくないという気持ちから、つい、できないこともできると言ってしまうのかもしれません。

おおらかさが魅力のインドネシア人ですが、おおらかなので、時間感覚はゆるいです。

よくインドネシア人は時間にルーズだと言われますが、その通りです。

時間がゴムのように延びていくことから、「ゴム時間」という有名な言葉も存在します。

ただ、日本人と関わって仕事をしているインドネシア人は、日本人が時間に厳しいこともよくわかっています。

ですから、日本人を担当している営業の方やドライバー、メイドさんなどは、時間をしっかり守ってくれる方が多いと思います。

MRTという電車も時間通りに運行されていますし、予約したタクシーが遅れてくることもほとんどありませんでした。

しかし、「時間に対しては日本人の感覚よりもルーズだ」とこちら側が認識しておく方がいいと思います。

おおらかなインドネシア人ですが、人前で怒られたり叱られたりすることをひどく嫌います。

「インドネシア人を逆上させてはいけない」と、これもよく言われることです。

大きなトラブルとなる前に、時間にゆとりをもったやりとりをインドネシア人とはしましょう。

また、勤務中であっても仕事がなければ常にスマホを見ています。

もしくはずっとおしゃべりしています。

どんなに大きなショッピングモールであっても、高級ブランド店であっても同じです。

レジにお客さんが並んでいても、隣のレジを開けて接客するということは、インドネシアのスーパーマーケットでは見たことがありません。

勤務態度も時間の感覚と同じく「ゆるめ」です。

インドネシア人は、とてもフレンドリーな性質なので、道行く人全員が友達かのように接します。

ですから、初対面だけどついつい話が盛り上がってしまって、次の仕事に遅れたり、誰かを待たせたりということも日常茶飯事です。

日本人から見ると、時間のルーズさは悪く見えます。しかし、このおしゃべりからとんでもないネットワークを広げているインドネシア人もいました。

日常的に営業職をしているということか!と感じたこともあります。

どんなことにも良い面と悪い面があるものです。

宗教的価値観を大切にした考え方

インドネシアは世界最大のイスラム国です。インドネシア人の約87%がイスラム教を信仰しています。

ですから、とても信仰心が強く、生活のいたるところにイスラム教の考え方が浸透しています。

最も強く感じたのは、私たち家族のドライバーが、体の不自由な人や小さな子どもに募金をしている姿を見たときです。

インドネシアでは国際免許が使えませんので、多くの外国人はドライバーを雇います。ドライバー職はあまり稼ぎのよい仕事ではありません。

インドネシアは貧富の差の激しい国であり、我が家のドライバーも貧しい生活をしている一人だったと思います。

そんな彼が、さらに貧しいであろう弱者に募金をしている姿は私には衝撃的でした。たとえ自分が貧しくても、施しの心を常にもっていることが大事なのだと彼は言っていました。

イスラム教の教えの中にある考え方の1つだそうです。

善い行いを神は見ているとも話していました。1日5回のお祈りも、ラマダン月の断食も、生活の一部となっているのがインドネシアです。

イスラムの教えが根付いていることはインドネシア人の特性です。

多くの日本人が特定の宗教を信仰していないこともインドネシア人は知っています。

ですから、来日を選ぶインドネシア人は、日本でできる信仰の仕方をすでに考えていると思います。

しかし、互いの価値観を知っていること、よく話すこと、これはとても大切なことだと今でも思います。

もう1つ印象的だった出来事があります。

電車に乗っていたときのこと、その日は満員で立っている人も多くいました。

停車駅でお年寄りの女性が乗ってくると、女性が手すりをもつ間もないほどすばやく、

1人の青年がさっと立ったのです。

それが当たり前のことであるかのように、女性はお礼を言うわけでもなく自然と座り、青年も顔色ひとつ変えず立っていました。

周りも同様でした。

私は驚きました。

窓に「席を譲りましょう」というステッカーなど貼らなくても、インドネシア人は、自然と弱者に手を差し伸べられる特性をもっていると感じました。

おまけ

イスラム教の教えを大切にしているインドネシア人ですが、何事にも「ゆるめ」な感覚も持ち合わせています。

ですから、1日5回のお祈りのうち、1回をちょっと寝坊して忘れちゃっても、「次のお祈りで2回分やるから大丈夫~」なんてことも言います。

なんとも人間味があって、私はインドネシア人が大好きです。

まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

インドネシアは2022年時点で世界人口ランキング4位の大国です。

もっといろいろな性質や特性をもったインドネシア人がいると思います。地域や住んでいる土地柄で変わるものもあります。

日本でいう東京と大阪の違いのようなものが、インドネシアにもあります。 この記事が、これからインドネシア人と接する日本人の方の参考に、少しでもなれば幸いです。

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