インドネシア人のよくあるお金の使い道

「この家は日本で3年働いて建てたんだ!」

私が日本人だと知ると、こんな経験を話してくれるインドネシア人によく出会います。マイホームをもつことを夢みて、自分も日本で働きたいと言う若者も大勢います。

そして、日本で稼いだお金を貯金していると言う人には出会った事がありません。

インドネシア人は、とにかく”お金は使うもの”という感覚を持っています。

本記事では、インドネシア人のお金の使い道について私の体験も踏まえて紹介します。

《プロフィール|奥多実果(ペンネーム)》

20代の頃は介護福祉士として仕事を楽しんだ。旅行で訪れたインドネシアで人々の笑顔と朗らかさに魅せられジョグジャカルタへ遊学。現在インドネシア人と結婚し、現地で翻訳や言語講師や地域活動を行いつつ、インドネシアと日本の架け橋になるべく奮闘中。

インドネシア人の金銭感覚

インドネシアに滞在して感じる事の1つが、インドネシア人はお買い物が大好きで、消費意欲がとても高く、節約の意識がほとんど無い事です。

これはお金持ちに限った事では無く、税金や保険が免除されている低所得層の人々でも同じです。

どうやって節約しようかと考えている人は珍しく、大抵はお金が手に入ったら何に使うかおうか考えている人が多い印象です。

インドネシア人は貯金をしない人も多い

親が子どもにお小遣いをあげる文化もあるのですが、お小遣いを貯めるように教えている人は少ないです。

学校の前には、様々なお菓子を売る屋台が出ているので、子ども達は大抵お小遣いでお菓子を買っています。

このように、大人も子どもも、持っているお金を使うことに抵抗を感じていないように思います。

最近は社会人であれば銀行口座を持つことは一般的になってきましたが、それでも銀行にお金を預けたままにする人は少ないです。

以前の私は、インドネシアの銀行の利息が高いこともあり、銀行にお金を預けておく方が安心でお得なように思っていました。

しかし、大抵のインドネシアの銀行では、口座維持費として毎月数百円程度引かれてしまいます。

定期収入が無いまま一定金額をただ預けていた私は、数ヶ月後にはなんと残高が減っていました。

一般的なインドネシア人のお金の使い方

インドネシアでは公務員や大企業の給料日は毎月1日なので、月初めのスーパーやショッピングモールでは、ショッピングカートに山盛りにお買い物をする人で賑わい、レジでは長蛇の列ができます。

私はインドネシアの習慣をよく知らない頃、うっかり給料日後の週末にスーパーに行ったのですが、洗剤を買うためだけに、レジで1時間並びました。

そして週末のジャカルタのモールの立体駐車場から出るためだけに2時間並びました。

観光旅行も人気があり、まとまった休みの時期には、観光地は観光バスと観光客で溢れかえります。

そして屋台も所狭しと並んでいるのですが、価格表記が無い店が多いです。

それでも金額を確認する事なく、好きな物を好きなだけ買っていくお客さんが多い事に驚かされます。

観光地に住む友人が、ジャカルタからの観光バスを見た際に、「お金がやって来た!」と言った気持ちにも納得させられます。

低所得層のお金の使い方

日雇いや自営業など給料日が不特定な場合の家庭でも、お金が手に入った瞬間に消費してしまいます。

もちろん生活必需品に使われる事がほとんどなのですが、この毎日少しずつ収入がある世帯や低所得層をターゲットにした個包装の商品がインドネシアには非常に多いです。

”ちょっと良いもの” が、”もうちょっと” で手が届くように販売されています。

例えば、試供品サイズのシャンプー、柔軟剤、調味料などに至まで、1つ数十円程度で地元の商店で購入できます。

こうして少しお金が入っては少し使い、そして気付かないうちにかなり使っているのですが、家計簿を付けないインドネシア人としては、割高な買い物になっている事に気づいてないようです。

それでも買いたい物が買えるので満足なのだと思います。

インドネシア人のお金の使い方5選

ここからは、インドネシア人のお金の使い方について、具体的な例5つを挙げて紹介していきます。

こどもの教育費

インドネシアで年金を掛けれるのは、公務員や大企業で働くごく一部の人達だけです。

そのため、大多数の人にとって、老後の支えとなるのは子どもです。

それで、子どもが良い教育を受け、良い仕事に就けるように、教育費は惜しみません。

少しでも余裕があれば、数学や英語の個人レッスンを受けさせたり、サッカーや水泳などの習い事をさせたりするのが人気です。

また、パンデミック期間は学校がオンライン授業に切り替わった影響で、小学生の間でもスマホの普及が進みました。

ゴールドを買う

女の子が生まれたら、すぐに金のピアスを付けます。

この習慣はおしゃれも兼ねているのですが、子どもの資産を形成していく事が本当の目的です。

もちろん自分のアクセサリーとしても金を買います。

週末ともなれば、金のアクセサリーを取り扱う店やモールのカウンターは、人だかりが出来ています。

色々なデザインがありますが、価格は全て計り売りとなり、数百円程度で買える物から取り揃えてあります。

もちろん金の買い取りをする店も多く、デザインに飽きたら売って新しく買うパターンも多いです。

私の経験ですが、インドネシア人の友人から「日本で可愛いピアスをお土産に買って来て」とお願いされた事があります。

プチプラ価格でチタンのピアスを選んだのですが、渡した際に「この価格なら金が買えたのに!」と言われた事があります。

これこそがインドネシア人的な無駄遣いで、どんなに額が小さくても、金であれば大切な貯金になるんだと、悟った瞬間でした。

バイクや車を買う

子どもが高校生くらいになると、バイクを買ってあげる親が多いです。

一括で買う人もいますが、大抵はローンを組んで、3年間で毎月1万円程度返済していきます。

インドネシアでは、バイクの需要がとても高く、仮にローンが支払えなくなった場合でも簡単に売れるので、ギリギリな家計でも頑張って買おうとします。

もちろん中古バイクも人気なので、どんな方法にしてもバイクを買っておく事に損は感じません。

車においても同じ事が言えますが、ローンは負債ではなく投資の感覚です。

土地や家を買う

人口の多いインドネシアでは住宅不足に悩まされています。

小さくても不便でも自分の家を持ちたいと願う人が非常に多いです。

もし賃貸住宅に住んだ場合、住まいのトラブル(よくあるのは、雨漏り、水道や蛇口の故障、床の沈み)は大抵自分で修理しなければいけない羽目になります。

また、家賃は毎年値上がりし、大家さんの都合で突然追い出されることもあります。

このように、借り手が非常に弱い立場である背景もあり、持ち家へのこだわりが非常に強いです。

また、物価の上昇が著しいインドネシアでは、地価も年々上がり続けているので、早く買えればそれだけお得という考えで、やはりギリギリでもローンを組んでマイホームを購入しようとします。

また初期投資のお金があれば、土地を買っては売る、土地転がしの商売している人も多いです。

場所によっても異なりますが、例えば中部ジャワでは、地価が1年で1割増となり、10年後には購入時の2倍の価格で売れるのは確実、と言われているほどです。

そのため、銀行に貯金するより土地を購入する方が賢いという考えのインドネシア人が多いです。

恵まれない人達への施し/養子縁組

インドネシアでは、裕福な人は恵まれない人に施しを行う習慣が強く根付いています。

善行を行えば神様が祝福を与えてくれるという教えに基づいているそうです。

それを目当てに、交差点でパフォーマンスを行なってお金を集める人や、ギターを弾き歌いながら屋台を巡ってお金を集める人が今でも多くいます。

また、養子縁組も盛んに行われています。

理由や事情はそれぞれ異なると思いますが、人を助けるためにお金を使うことも、とても大切な事と考えています。

まとめ

インドネシア人のよくあるお金の使い道は、いかがでしたでしょうか?

皆様の金銭感覚と似ていましたか?驚かれましたか?

インドネシア人は誰とでもオープンにお金の話をする人が多いので、機会があればお金の話をしてみるのも楽しいかもしれません。