この記事では、下記の方法について書いています。
- インドネシアの自動車免許を日本で切り替えする方法
- 自動車免許を切り替えする際の注意点
実際に、日本で自動車免許の切り替えをサポートした経験を基にした内容ですので、今後、自動車免許切り替えをする予定のある方はぜひお役立てください。
手続きの流れ
自動車免許の切り替えをする際の、手続きの流れは次のとおりです。
- 必要書類の準備
- 免許センターで書類審査
- 適性検査
- 知識確認テスト
- 実技テスト
- 免許発行
それぞれ解説していきます。
➀必要書類の準備
必要書類は次のとおりです。
- インドネシアの自動車免許(原本)
- インドネシア自動車免許の日本語翻訳
- 在留カード(原本)
- 住民票 (国籍、在留資格、在留期間の記載必須。マイナンバーの記載不要)
- 3cm×2.4cnの写真2枚
- パスポート(原本)
- インドネシアの自動車免許更新履歴書(原本)
- インドネシアの自動車免許更新履歴書の日本語翻訳
インドネシアの自動車免許の有効期限は5年間であるため、既に免許更新をしている場合で、3ヶ月以上のインドネシア滞在期間を証明できない場合には「自動車免許更新履歴書」をインドネシアで取得する必要があります。
自動車免許更新履歴書は、英語と日本語の翻訳文を用意して駐日インドネシア大使館にて承認印をもらうことで、証明書として使用することができます。
書類以外では、下記についても準備が必要です。
- インドネシア語の通訳人同行 (書類審査官と日本語で会話できない場合)
- 筆記用具 (知識確認テストのため)
- 眼鏡・コンタクトレンズ (視力検査のため)
②免許センターで書類審査
準備した必要書類の審査が行われます。
書類審査では、準備した「必要書類」について、審査官が確認をします。
この際に、特に注意が必要なのは「パスポート」です。
インドネシアで最初に自動車免許の取得をした日より、3ヶ月が経過している必要があります。
また免許取得後に3ヶ月間は「インドネシア国内にいたこと」が必須条件です。
期間については、パスポートの出入国履歴スタンプで確認されます。
また、常識的な交通マナー(飲酒運転をしたことないですね?など)の確認をされます。
もし、日本語が全く理解できない場合は、通訳の方が必要ですので、あらかじめ通訳人の手配をしておく必要があります。
パスポートとインドネシアの自動車免許証、インドネシアの自動車免許更新履歴書は特に、慎重に確認をされます。理由は、免許取得後のインドネシアでの滞在期間の確認です。
パスポートの作成場所、作成日、インドネシアの出国日、日本への入国日の情報を確認され、インドネシアに3カ月以上滞在していたことが確認されれば、書類審査を通過できます。
➂適性検査
視力検査などの簡単な検査です。
「よほど視力が悪い」などの理由がなければ、問題ありません。
④知識確認テスト
簡単な問題ですが、日本語での○×問題のテストに解答します。
10問中、7問以上の正解で合格となります。
免許センターによっては、多言語対応の知識確認テスト問題が用意されていますが、それぞれの免許センターで用意されている言語が異なるため、事前確認をする必要があります。
愛知県の平針免許センターの場合、ベトナム語、ポルトガル語、中国語、英語の4ヶ国語に対応しています。
⑤実技テスト
実際のコースを、自動車で走行する実技テストです。
審査官は日本語しか話さないため、走行中に最低限の日本語は理解できる必要があります。
試験直前の事前説明では、通訳者の同席も可能です。
なお、母国では自動車の運転経験がある方でも、日本のルール下での走行確認をされるため、合格率が非常に低いのが実情です。
愛知県の平針免許センターの場合、走行コースは3種類あり、試験の30分前程度に初めて知ることができました。
走行コースについては暗記する必要はなく、審査官が指示を出してくれますが、ある程度覚えていると安心して走行できます。
平針免許センターの走行コース詳細は、コチラを参考にして下さい。
⑥免許発行
無事に合格できたら、実技テストの合格日当日に免許が発行されます。
手数料の支払い、顔写真撮影、簡単な説明を受けたら、免許がもらえます。
費用
必ずかかる費用
- 外国免許の翻訳料:4,400円 (ジップラス)
- 駐車場料金:500円 (平針免許センター)
- 受験手数料:2,550円
- 試験車使用料:800円
- 免許証発行料:2,050円
※受験手数料と試験車使用料は、実技試験の受験をするごとに毎回発生する費用です。
実技テストの練習にかかる費用
下記は、平針免許センター内で普通自動車の走行練習をする際にかかる費用です。
- 入学金:3,700円
- 走行練習料金 (1コマ50分):7,400円
※1コマ=1コースの練習
実技テストは、3種類のコースから指定されたコースを走行するため、3コマ (3コース)の練習をする方が多いようです。
注意事項(愛知県平針免許センターの事例)
今回は、愛知県の平針免許センターで自動車免許切り替えをした際の経験を基に、注意点を紹介します。
書類審査は先着順で数時間待つことも珍しくない
免許センターには、朝から長蛇の列ができており、朝8時ごろに出向いても数時間待ちとなることが想定されます。
なお、平針免許センターの混雑状況については、コチラから確認できます。
知識テスト合格から実技テスト受験までは1ヶ月程度かかる
知識テスト合格後に実技テストの日程を予約できますが、タイミングによっては1ヶ月以上先の日程しか予約できない場合もあります。
手続き中に在留カード期限が切れた場合の対応
実技テストの実施日の前に、在留カードの期限が切れる場合は、在留カード期限後の予約することができません。
そのため、新しい在留カードができたら、再度免許センターに出向いて在留カードの内容を確認してもらい、その後、改めて実技テストの予約が可能となります。
実技テスト予約のキャンセル待ちが可能 (電話確認・予約可能)
実技テストの予約キャンセルが発生した場合、その日程に割り込んで予約することが可能です。
キャンセル状況の照会については、都度電話で確認する必要があります。
実技試験の合格率は5%程度
実技テストの難易度は高く、日本の交通ルールをきちんと理解していないと不合格になる可能性が高いです。
そのため、最低一度は練習場での練習に参加することをお勧めします。
コチラのサイトでも各国語での運転のアドバイスが掲載されています。
2回目以降の実技試験受験時には、再度の適性検査が必要
1回目の実技試験が不合格の場合、2回目以降の実技試験受験時には、再度適性検査を受ける必要があります。
発行される免許の有効期限は交付日から3回目の誕生日の1か月後までの期間
無事に実技試験に合格して、発行される免許の有効期限は交付日から3回目の誕生日の1か月後までの期間です。
初心者標識の貼り付けは免除
外国免許を切り替えした方は、免許取得後に、1年間以上インドネシアに滞在していたことが証明できれば、最初から初心者標識の貼り付けは免除されます。
免許センターによっても判断が異なる場合あり
外国免許切り替えの要件である「外国免許の取得日から、取得した国に3カ月以上滞在していること」は、免許センターによっても判断が異なる場合があります。
マレーシアの空港では、顔認証の出入国ゲートが採用されているため、マレーシアの出入国スタンプは押されません。免許センターにて、その旨を説明して、学校の通学履歴などで証明できないか?と確認しましたが、3カ月以上の滞在を認められず、外国免許切り替えが認められませんでした。後になり、同県内の別の免許センターに行ったところ、あっさりと3カ月以上の滞在が確認され、免許切り替えが認められました。
審査などのネット予約が可能
愛知県内の免許センターの外国免許切り替えの審査については、ネットでの予約が可能となりました。
待ち時間を短縮したい方は、コチラから事前のネット予約をお勧めします。
実技テストのコースは当日発表 (平針免許センター)
実技テストの走行コースは3種類あり、実際に走行するコースは試験の30分前ほどに発表されます。
走行コース内容は、コチラも参考にして下さい。
平針免許センター内での練習が可能 (有料)
平針免許センターで実技試験に不合格となると、センター内にある平針自動車練習場で練習を受けることを勧められます。
実際の実技テストで走行するコースで練習ができるので、費用はかかりますが受講をお勧めします。
平針免許センター内の練習は電話予約も可能 (条件あり)
電話予約を希望する場合でも、事前に一度「平針自動車練習場」へ出向いて、入学手続きと電話予約申し込み手続き、練習料金の支払いを済ませておく必要があります。
ただし、電話予約ができる日程は電話をした日から1週間以内です。
まとめ:最低1回は実技練習の受講をするのがお勧め
外国免許を切り替えする際の「実技テスト」は、外国人にとって非常に難易度が高いです。
実際に、自動車免許切り替えのサポートをした際には、実技試験の合格者は15人程度受験者がいた中で1人だけでした。
そのため、最低一度は免許センターまたは近所の自動車教習所などで、運転練習クラスの受講をすることをおすすめします。
特定技能ビザでのインドネシア人受入れ無料相談も実施中
特定技能ビザご提案サイトは下記よりご確認ください