転職が可能な特定技能外国人を受入れする際に、気を付ける必要があるのが国民健康保険の手続きです。
手続きをしないと、特定技能外国人に金銭面で大きな負担を負わせる可能性もあるため、本記事の内容を参考にして適切なサポートを行ってください。
外国人の国民健康保険への加入義務
国民健康保険は、日本に在留する外国人にも加入義務があります。
もちろん、特定技能外国人も会社の健康保険に加入している場合を除いて、加入必須です。
国民健康保険へ加入するタイミング
国民健康保険への加入は、会社の退職日の翌日からです。
退職日の翌日から14日以内に住居地を管轄する役所の国保担当窓口にて手続きをすることで、国民健康保険証を受け取ることができます。
国民健康保険の脱退手続きについても、住居地を管轄する役所で行う必要があります。
年末調整をする際の国民健康保険の税金控除
国民健康保険料を支払いした金額については、年末調整時の税金控除の対象となります。
「給与所得者の保険料控除申告書」の中の社会保険料控除の欄へ、年度中に支払いした国民健康保険料の額を記入することで、控除をうけることができます。
この際、支払い証明書等を添付する必要はありませんが、会社によっては確認のために領収書などの提示を求める場合もあるようです。
なお、過去の未納分(過去の年度分を含む)を支払った場合でも、支払いした年の年末調整で控除することができます。
例:令和3年度の未納分を令和4年に支払った場合は、令和4年の年末調整で申告可能
国民健康保険の加入期間を確認する方法
国民健康保険については、住居地を管轄する役所の国保担当窓口にて、加入期間証明書の発行を依頼することができます。
会社などから提出を求められた場合には、役所にて証明書の発行をしてください。
国民健康保険の加入をし忘れた場合
国民健康保険の加入をしていない場合でも、退職日の翌日分からの国民健康保険料は必ず支払いをする必要があります。
そのため、加入手続きをせず国民健康保険証を受け取っていない場合でも、保険料の催促状が後から送られてくることになるため、未加入期間も保険料だけは支払いをすることになります。
診療費が自己負担となる場合
国民健康保険に加入していない期間は、病院の窓口で支払う診療費なども全額負担となり、後から加入手続きをしても多く支払いした7割分の診療費の返還を請求することもできません。
一方で、メリットを享受できないにもかかわらず、国民健康保険料の支払いは必須となります。
国民健康保険の脱退手続きを忘れた場合
国民健康保険に加入している外国人が、会社の健康保険に加入したにもかかわらず、役所にて脱退手続きをし忘れた場合は、国民健康保険料が請求され続けることになります。
しかし、脱退手続きをし忘れた場合でも、会社の健康保険証を持参して役所の国保担当窓口で提示することで、会社の健康保険に加入した日まで遡って支払い免除を受けられます。
まとめ
本記事では、特定技能外国人を受入れする際に気を付けるべき「国民健康保険」の手続きについて紹介しました。
特定技能の受入れをする際には、忘れずにサポートしてあげましょう。