本記事では、特定技能外国人が脱退一時金を請求・受け取りした後に、源泉徴収された所得税分の金額を還付請求する際に必要な「確定申告手続き」について紹介します。
技能実習生に対しては馴染みの少ない手続きであるため、本記事の内容を参考にして手続支援の際の参考にして下さい。
なお、今回紹介する内容は、一時帰国をして脱退一時金請求をした後に現在日本で就労している特定技能外国人を想定しております。
※本記事ではおおまかな還付金受け取りのための手続きを紹介しますが、初めての方は必要書類を持参して管轄の税務署に行くのが一番早い方法です。
還付金受け取りの必要手続き
脱退一時金から控除された所得税を還付請求するためには、日本で確定申告をする必要があります。
還付請求は次のステップで行います。
- 還付請求の必要書類を準備
- 税務署へ還付金を申請
- 還付金振込通知書を郵送で受け取り
- 還付金が特定技能外国人の口座に送金
➀還付請求の必要書類を準備
還付請求(確定申告)の必要書類を準備します。
②税務署へ還付金を申請
現住所を管轄する税務署にて還付請求(確定申告)をします。
申請時期は、脱退一時金の受け取りした翌年の1月1日以降となります。
なお、国民年金の脱退一時金については、還付請求の対象外となります。
➂還付金振込通知書を郵送で受け取り
還付金の支給が決定すると、特定技能外国人の現住所へ還付金振込通知書が郵送されます。
④還付金が特定技能外国人の口座に送金
還付金が特定技能外国人の指定口座へ送金されます。
送金される時期は、還付金の請求後、約1~2ヶ月後です。
送金される還付金は、脱退一時金より控除された金額(脱退一時金の約20%の金額)です。
還付金受け取り手続きの必要書類
還付金受け取りに必要な書類は次のとおりです。
- 確定申告書
- 脱退一時金送金通知書(原本)
- マイナンバーの分かる資料
マイナンバーの分かる資料については、確定申告書にマイナンバーの記載欄があるため、確認のために必要です。
初めて還付請求をする際には税務署に出向くのがおすすめ
初めて還付請求(確定申告)をする場合は、特定技能外国人を連れて直接管轄の税務署に出向くのをおすすめします。
税務署に行くと、確定申告書の書き方から丁寧に教えてもらえるため、1日で全ての手続きを完了することができます。
その際には「脱退一時金送金通知書(原本)」と「マイナンバーの分かる資料」は、税務署に持参しましょう。
また、確定申告は郵送などでも行うことができるため、要領を覚えたら郵送での手続きもおすすめです。